技術

ジナリスが確立した次世代バイオ化学品製造技術の概要

発酵・化学領域では、数多くの日本企業が世界に対して優位な技術を保有しておりますが、バイオプロセス法を用いて化学品を大量に製造する微生物の育種は時間がかかり、 その事業化例はアクリルアミドなど限られています。 ジナリスでは、各種バイオインフォマティクス技術と合成生物学的技術を組み合わせることにより、目的化学品を生産する微生物を高速に育種する技術を開発しました。 さらに、育種した微生物を用いて目的化学品を大量に生産し、安価に精製する技術を開発することにより、酵素触媒開発から化学品精製に至るまでの次世代バイオ化学品製造技術(下図参照)を確立しました。



1.遺伝子(酵素)資源の収集
酵素探索用の遺伝子資源として、①自然界からの微生物・植物資源の収集、②ゲノム・酵素データベースの構築、 そして③約700種類の水酸化酵素の発現ライブラリーの構築を行ってきました。

2. 目的酵素の取得
④メタボローム解析による基質の構造変化の検出、 酵素活性測定に基づく探索、または ⑤ゲノム解析技術によるデータベース検索により、遺伝子資源から目的酵素の探索・同定を行っています。

3. 酵素の改良
得られた酵素が十分な合成活性を有していない場合は、⑥タンパク質立体構造モデリングに基づく酵素活性の論理的改変を行います。 あるいはエラープローンPCR法などを用いて酵素遺伝子にランダムに変異導入した後、目的の活性を持つ酵素を選別します。

4. 代謝経路の再構築
⑦基質(原料)から目的物に至る代謝経路を再構築し、その代謝経路を宿主微生物に組み込むことにより、目的物を生産する微生物を育種します。

5. 遺伝子発現の制御と最適化
⑧複数の遺伝子の発現を制御するとともに、目的物の生産量が多くなるように、各遺伝子の発現量を調節します。

6. 培養工学
⑨育種微生物のジャーファーメンター培養により、培地成分、pH、温度、通気量、撹拌などの条件を調整して、生産量を最大化します。

7. 工業的精製法の開発
培養液に蓄積した生産物は、晶析法、溶媒抽出法、合成吸着カラムやイオン交換カラムを用いた精製法または蒸留法をベースとする⑩精製プロセスを開発します。